銀狼の花嫁「魔術師ベルガラス1」 デイヴィッド&リー・エディングス

待望のベルガリアード・マロリオンシリーズの続刊。マロリオンの最後のシーンの直後からスタートする。ベルガラス視点での歴史書ということになる。既刊で語られた歴史書に基づく歴史がその生き証人によって語られる超大作なのだ。なぜなら、ベルガリアード・マロリオンまでを含めた物語になるのだから。
この本を手に入れちゃった人は、ベルガリアードとマロリオンを先に読むことをお勧めする。壮大なネタ晴らしになっているし、端々に現れるベルガリアード・マロリオンのキャラクターについての皮肉は、それらを読んでからじゃないとわからない。あの愛すべきキャラクターたちが別の面からの視点で更にいきいきと息づき始める。まさに、ミッシングリンクが埋まっていくというか、裏設定書を読んでいる感じだ。ある意味ではDVDでおまけについている製作者の音声解説付みたいなものと考えてもいいかもしれない。
ベルガリアードは今年はじめから復刊されているし、マロリオンも来年「全五巻」で復刊する。ちょっとまて。前は全十巻だったぞ。まさか、大幅なリライトしてたりするのか?
まあ、このあと、女魔術師ポルガラも年内に出版される。マロリオンが再販し終わる来年まで一年間我慢するか、図書館当たりで読んでからこの「新作」に向かうことをお勧めしよう。というより、読んじゃ駄目。(笑)