美しさとは

 そりゃ、スラブ系の新体操の選手は見目麗しい。まさに妖精という表現を恥ずかしげもなくできる容姿だろう。
 だが、柔道の女性選手を捕まえて美しくない、とコラムであろうとも書いてしまうメジャーペーパーの精神は美しいのだろうか。
 まあ、社会派のコラムニストには難しいかもしれないが、機能美という言葉がある。ある機能に特化したゆえに発生する美しさだ。女子柔道の最重量級が押さえ込みに入って動かないことが美しくないとは、まさに不見識。柔道という格闘技で相手の身動きを封じる技を極めていることがどれだけすごいことか、ワンダフルなことか理解できないとは。いちど、このコラムニストと友人は柔道を体験してみるべきだね。ついでに、女子48キロ級の方々に押さえ込まれてこいと。
 ギリシャ彫刻のような人間ばっかりがすばらしいわけじゃない。そんなステロタイプの美意識しか持たない人物が、柔道家の鍛えぬかれたカラダを、美しくないと表現するのは仕方ないかもしれないが、そんな奴は、コラムを書くんじゃない。あの金メダルを取るために自分と周りの家族や友人が、どれだけのことを犠牲にして、それだけに打ち込んできたのか。それを理解せず、見た目だけで感想を漏らす人物こそ、醜さの権化だと言えよう。たんに、ガキとも言うが。
 なんと、先日の民度と同じ新聞社なのが愕然としてしまうのだが、言論・表現の自由はあるが、人を貶めたり、見識の薄さをあらわにしてしまうことが、そのマスコミとしての存在意義を危うくしてしまうのではないだろうか。別に、危ういどころか消えても構わないとは思うけど。(笑)
 こんなことを平気で書ける新聞社の民度はいかほどかと疑っちゃうね。ついでに、このコラムニストの自分のサイトにある掲示板は404になってるのは書き足しといてもいいと思う。逃げるな、卑怯者。