復活の地 小川一水

 いや、面白いんだよ。たまたま、前述の揺籃の星でも災害対策の記述があって、微妙に対比して読んじゃったけど、そのへんは年季の問題ということで。
 だから、この題材を文庫本3冊に収めるのはもったいないって。作者が自分で飽きっぽいからとか抜かしているらしいが、そうですかと引き下がらないところがわがままな読者の特権だ。別に直接押しかけたり、旅行中に誘拐して監禁して書かせたりしないが。まあ、問題は伸ばしすぎて薄くなっちゃう危険性だが。これだけコンスタントにかけるんだから、月刊でだして、最後に書きなおしてもいいと思うんだけどねぇ。もったいない。詰め込むだけ詰め込んでもう、てんこ盛りの面白さなんだけど、それだけにねぇ。まあ、それだけ構成がいいという事だ。
 だんだん大風呂敷を広げてきて面白くなってきたので、次に期待して待つか。まあ、大作を引き出すのも読者と編集者の役目だとは思うけどね。