事実を伝えること

 あるがままに伝えるすべを彼らは持っているのだろうか。情報はいとも簡単に偏向してしまうのだ。どんなに客観的に捉えようとしても、見た人間の主観が必ず影響する。真実を切り取っているような写真だって、フォーカスの外にはもっと広い世界が広がっている。テレビもラジオも新聞も、そしてWEBの情報もそれがすべて正しいとは限らない。いや、正しいのだけれども、すべての側面をさらけ出しているわけではない。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040309-00000164-kyodo-sociこのニュースを何気なく読むと、男性教諭が生徒を犯罪者呼ばわりしたことが悪いことのように感じるが、万引きをしたなどの犯罪を犯した馬鹿を犯罪者と呼んで何が悪い。正しくは裁判で有罪が出ていない以上、犯罪者ではないかもしれないが、現行犯で捕まって起訴されなかったからってそれが無罪であることではないのだ。詰め寄られて投げ飛ばして蹴りまでいれたのはまずかったけど、22人の男子高校生に詰め寄られたら記者の人、どうする?非暴力を貫けるのか?
もはや、これは言葉の暴力でしかない。教師が生徒に乱暴した。その事実だけを切り抜いてみれば教師が悪い。
だが、違う角度で状況を描いてみれば、熱意のある教師に悪ぶった餓鬼が噛み付いて行ったため仕方なく乱闘になってしまった場面だ。面白いぞ。荒れた高校を舞台にしたドラマなら、先生は正義になっちゃう。
さあ、どっちだ。
いずれにしてもだな、家庭でしつけられなかった小僧が悪いことをして、その始末まで押し付けられる学校の先生も大変だよな。