郵政民営化

結局またマスコミに踊らされたような気がするんだが。
なにより、賛成か反対かだけがクローズアップされて、民営化することがいいことなのか悪いことなのか、悪いとしたら、どこが悪いのかという説明がきっちりなされずに、首相の「改革」という大義が先走っていた。ところが、これまで行った改革が適切だったかというと、微妙なところがあり、丸投げやら放置改革のようなとりあえず改革といった過激派的な様相が、当初の改革路線が正しいのかという否定的な論調にすり返られていっていた。
結局は道路公団のような骨抜きになったり、社会保険の改革もなにも変わらない、下手すれば改悪のような印象を与えつづけてきた自身の態度を恨むべきであろう。それもこれも生ぬるい意見しか言わない竹中平蔵とコイズミボーイズが諸悪の根源だとはおもうけどな。
それに、読みの甘さ。民営化して郵便事業が立ち行くかどうかの試算が素人が見ても緩すぎる。その他の公共事業で繰り返してきた最初に結論ありきのコンサルタントなんぞの数字を誰が信じるか。玉虫色の数字でごまかされない。民営化しても何も問題ありませんではなく、当初の赤字損失はどうか、それに補填をしなければならないのか、財政投融資はきっちり返還されるのか。貸し倒れがどれだけ見込まれるのか。
何も見えないのだ。
民営化は悪いことじゃない。だが、事態を悪化させるだけの改革なら急いですることは無い。じっくりと今の問題点を少しずつ換えればいいのだ。そういうアナウンスを出来ずに薄ら笑いで反対勢力を舐めていたコイズミが結局改革の足を引っ張っただけなのだ。